◎女殺油地獄
『女殺油地獄』(おんなごろしあぶらのじごく)は、近松門左衛門作の人形浄瑠璃。世話物。三段。
主人公・与兵衛の、母お沢と番頭あがりの養父徳兵衛に対する義理人情のもつれが鮮烈である。
近松の作品のなかでは異彩を放つあるいは、異色であると評価される。大阪天満の油屋、河内屋徳兵衛は番頭あがりで遠慮がちであった。それを良いことに、義理の息子である与兵衛は増長し、店の有り金を持出しては新町の遊女に入れあげる放蕩者であった。
母親のお沢と徳兵衛は懲らしめのために与兵衛を勘当したものの、小遣い銭に事欠いては不憫であるとして、同じ町内の油屋、豊島屋の女房お吉の手から密かに銭を与えていた。