◎義経千本桜
義経千本櫻(よしつね せんぼんざくら)は江戸時代の作品。源平合戦後の源義経の都落ちをきっかけに、平家の武将の復讐とそれに巻き込まれた者たちの喜悲こもごもを描く。 主人公は義経だが、彼はいわば多数の登場人物を繋ぐ扇の要のような存在で、物語の主体となるのは源平合戦で滅びたはずの敵平知盛・平維盛・平教経、吉野の庶民一家そして義経家臣佐藤忠信の偽者である。この為あらすじも、平知盛・吉野の一家・偽忠信それぞれを主役とした三つの筋が交互に上演される形態となっている。 もともと悲劇の英雄として人気の高かった義経伝説に、優れた作劇(後述)がされた本作は大当たりとなり、後世『菅原伝授手習鑑』『仮名手本忠臣蔵』と共に義太夫狂言の三大名作のうちの二作目と評されるようになった。